助けあいジャパン

November 5, 2011

40ドルのメロン

帰り道に二子玉川でかみさんとさとちゃんと合流して、ショッピングに付き合い散策。Riseが出来てから、このあたりも随分随分変わったんだけれど、人混みが好きじゃないので特別な用事がなければ自分から歩く事はない。つまり、どこに何があるのか、全然わからない。とまれ、通路は広いし、雰囲気もおしゃれでキレイで快適。特に地下の食品街の充実ぶりには驚いた。普段使いの食材から超高級食材まで幅広く取り揃えてある。マスクメロンが10000円なんて、今でも売っていてるんだ!と、懐かしい出来事を思い出した。

LAで生活していた1986年頃、当時いろいろとお世話になっていたドクターのカップルが東京に行く事になった。僕らは東京の両親に電話してホテルの部屋にフルーツをプレゼントしてもらうように頼んだ。いわゆる「ウェルカムフルーツ」だ。両親としては息子夫婦がお世話になっているアメリカ人夫妻ということで、彼らなりに奮発して千疋屋のメロンを帝国ホテルの彼らの部屋に送った。当時も(今も)最高級のマスクメロンは10000円。為替と貨幣価値からすれば今の2倍位の値段と考えていいだろう。彼らが喜んだのは言うまでもない。LAに戻ってきてからすぐに電話をくれて「マーク、メロンをありがとう!とてもおいしかった!」と感謝の言葉。そりゃそうだろう(笑)。でも、彼らは絶対にあのメロンが一個10000円(当時のレートで一個40ドル)するなんて、想像できなかったはずだ。当時のLAの値段はせいぜい1ドルだったから。最高級としても、まあ5ドルがいいとこ。つまり、この40倍の売値のメロンというのは、日本の社会特有の「記号」なのだ。送られる方も送る方も「この千疋屋のメロン」という記号の意味を知っていて初めて成り立つ。だから、アメリカ人の彼らに理解しろというのが無理で、送り手のミス(というか一方通行の気持ち)なわけだ。その記号が今でも成り立っている(らしい)のを発見して面白かった。だって今時自分のために10000円のメロンを買う人は居ないだろう(いるとしたら、物の価値のわからない可哀想な人だ)。晩ご飯は、台湾の有名店、鼎泰豊@玉川高島屋 にて。うまし。
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