助けあいジャパン

April 5, 2009

日曜日@九州(福岡3日目)

5時半に目覚めるが、さすがにちょっと二日酔い気味(笑)。6時過ぎに熱めのシャワーを浴びてストレッチしながら、ぼーっと早朝の海を眺める。いい天気。今日の朝ご飯は和定食にした。ホテルならではの九州っぽい和定食をがっつりといただく。干物と豆腐が特においしかった。

フライトまでの時間があったので、今まで訪れる機会のなかった父方の父方のルーツである柳川を訪れることにする。チェックアウトの後、天神から西鉄大牟田線で「西鉄柳川」へ。天神からちょっと離れるだけで緑の豊かなのんびりした風景が続く。東京/首都圏という場を割り切って離れてしまえば、今とは全然違った豊かな生活があるんだろうなって思う。東京で生まれ東京で育ち東京で今生活している僕が言うのはおかしいかも知れないけれど、「東京目線の尺度」が「日本の尺度」ではないことは確かだ。今までの人生の中で何回かあった分岐点で、そういうチョイスもあったはずなのに、全然考えもしなかった。こんな風に俯瞰的に振り返ってみると、自分の視点や視座というものの狭さを感じるのだけれど、それは仕方のないことなのかも知れない。

緑豊かな風景を眺めつつ様々な思考を浮遊させながら、柳川には45分くらいで到着。タクシーでさとなお君ご推奨の「元祖本吉屋」へ直行する。蒸篭蒸しのうなぎの名店。さすがに昼時なので大行列で、店の前で40分くらい立って待つ。ごく普通の古い民家をそのまま使っていて庭が「懐かしい」感じ。この懐かしさは何なんだろうと考える。そうだっ!今なもう跡形もなくなってしまった、湯河原の家の雰囲気なんだ。庭に面した座敷の席でビールを飲みながら一人しみじみと感慨に耽る。ここでも30分くらい待って(さすが老舗)、「元祖蒸篭蒸しのうな重」登場。脂ののったうなぎ二段重ねで蒲焼きとはちがった美味しさ、江戸時代から継ぎ足したタレは色は濃いのに意外にあっさりしていて上品な味だった。

柳川の町は古い町並みが残っていて、趣きのある水路が美しい。じっくりと歩いてみたい町なのに、本吉屋で予想以上に時間がかかってしまいフライトの時間が迫っていたので、今回は早足で雰囲気を感じることに徹することにした。観光地化しているとはいえ、この「親密感」はなんなんだろう?自分と何カ所か同じDNAを持った人が、たぶんこの町に何人か居るんだろうなっ考えると、不思議な感じがした。この古い町には今度じっくりとプライベートで再訪することにしよう。九州はじっくりと旅をするべきだと思った。
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