助けあいジャパン

September 11, 2006

夏休み一人旅(その3)

9月10日(日曜日)。いつもの習慣で6時には目覚める。熱いシャワーを浴びてから朝食バイキング。なんで宿泊した次の朝の朝食ってのはこんなにおいしいんだろうな。和食バイキングでガッツリ食べる。

さて、昨日は熊野行きを断念したので、セカンドベストとして考えていた世界遺産「高野山」に行ってみることにした。ホテル周辺を散策しつつ京都駅に向かう。京都発10時の阪急特急で大阪梅田へ。関西は私鉄のネットワークがしっかりしていて、便利だ。1時間ほどで大阪に到着。地下鉄で「なんば」へ。「なんば」南海電車高野線で高野山に向かう。まったく準備していなかったので、次の電車まで1時間あるので、コーヒーを飲みつつパソコンで検索。インターネットつなげればいくらで情報が収拾できるので本当に便利。マックを持ってきて良かった!

さて、12時発。急行で橋本へ、そこで高野線に乗り換える。南海電車の走っている大阪郊外というのは本当にのどかなんだね。走り出してすぐに「ど」がつくような田舎の風景になる。奈良県に入り、和歌山県へ。森の緑がどんどん深くなる。橋本を過ぎてからは鈍行のいわゆる森林鉄道のような線路になる。どんどん山の中に入ってゆく。吉野杉の素晴らしい景色。今回の旅のハイライトだった。あまり期待していなかっただけに、感激ひとしお。深い緑のなか、かなりの急坂のカーブを回りながら列車は高野山に向かう。途中の鄙びた駅もいい雰囲気だ。俗界から神聖な霊界に入っていく感覚。それにしても1500年以上前に入山した時は、本当に霊界だったんだろうな、この森は。この山全体が世界遺産になっているのがわかる。この山は何か普通の山と違う「神聖なもの」を持っているのだ。

極楽橋が終点。駅以外何にもない。そこからケーブルカーに乗り、高野山駅へ。そこからバスで「奥の院」へ。弘法大師の祭ってある真言密教の聖地だ。高野山にはたくさんのお寺があり修行僧も1000人くらいいるらしい。途中ちょっとした集落があり、観光地的なみやげ物屋さんもあるが、全体的には落ち着いた雰囲気。奥の院の食堂で昼ごはん。関西風うどん、うまし。やっぱり、うどんは関西だな。

奥の院へ続く参道にはいろんな歴史的な人物の墓地。墓誌を読みながら約1時間歩く。苔生した杉木立の中に入ると、別世界。歴史の重みというんだろうか、一つ一つの墓が何かを語っている気がする。もしかしたらこれだけの墓を見たのは初めてじゃないだろうか。ご夫婦で医学教育のために献体なさったという墓誌のあるお墓があった。墓誌を拝見して合掌。どんどん奥に進み、奥の院に到着。祈祷の最中で有難く読経を頂く。本堂に響き渡る坊さん達の読経は迫力がある。不思議なハーモニーを聞いていると、僕までアルファ波が出るようだ。

一の橋までの墓地の路をさらに歩き、メインストリートに出る。このころから雨が降り始める。あっという間に土砂降りになる。傘を持って歩く意味がないほどの土砂降り。気持ちいい。本山の金剛峰寺に到着し、お参り。これは真言宗の総本山だから見ないわけには行かないんだけど、残念ながら改装中。ずぶ濡れだし、本堂の中に入るのは断念し、金剛力士像をみるのもそこそこに帰路に着くことにする。帰りのバスが1時間1本。バスを待つ間、仏具のお店に入る。マイ数珠を持ってないので、こんなときにでも買ってみようかと思うが、いいものはさすがに高いので、見るだけにする。

バス>高野山駅>極楽橋>なんばと、今度は特急の指定席に乗り大阪に戻る。今日の宿泊は心斎橋のホテル日航大阪。JALのマイレージがあってほとんどタダで泊まれるのだ。僕の大阪の常宿。結構歩いたのでヘロヘロになってホテル着6時。雨と汗でべとべとの服を脱ぎ捨て、シャワーに直行。さっぱりしてからインターネットで心斎橋周辺のお店を物色。実は鶴橋で焼肉を食べようかとも思ったのだが、ちょっと億劫になった。だってせっかく心斎橋にいるんだもの、東京なら渋谷と銀座を一緒にしたようなところのホテルに泊まっているのだから、わざわざあの猥雑な鶴橋に行って焼肉を食べることもない。一人じゃつまらないし。

ということで、鉄板焼きステーキハウス「一期一会」に決定し予約。この店は心斎橋の中心から少し離れた路地裏みたいなところにあるんだけど、良かった。サーロインの鉄板焼のコースをオーダー。これが正解、大満足!、ビール2杯、カルベネソーヴィニオン2杯。肉質も良かったけど、焼きも良いし、最後の野菜たっぷりの焼きパスタがおいしかった!

お腹も満足したし、ほろ酔い気分で心斎橋を歩く。コじゃれたお店や、よさそうな小料理屋、しゃれたバーもあるが、さすがに一見で一人では入りづらい。しゃあない、ホテルで飲みなおしか・・・と思って歩いていたら心斎橋のアーケードでストリートライブをやっている二人組。「トランク」という若者二人。アコギ1本と二人の歌。一言で言えば絶唱系のミスチルもどき、なんだけど、ふと立ち止まって聴きだしたら、結構いい歌なんだ、これが。インディーズで2枚CD出していて、関西中心としたライブ活動をやってるみたい。最前列で聴いていたのだが、だんだん女の子が集まってきて、最終的には100人くらい集客してた。さすが関西、MCも漫才的でノリが良いし、ライブ慣れしている感じ。プロデュースがよければメージャー可能かもしれないけどな。頑張ってね>若者って感じで、ライブを終了した彼らに声を掛け、CDを買った。

11時過ぎに部屋に戻り、ウィスキーをちびちび。テレビで「男たちの大和」の映画を見る。ちょっと説明不足の感のある話。映像は迫力があったな。楡周平の新しい小説「フェイク」を読んで就寝。アレだけ移動して動き回ったのに精神が妙に昂ぶって眠くならない。結局2時過ぎに就寝。
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